大津絵
2006年3月25日
大津市歴史博物館に行き 「大津絵」を見た
ユウモアと風刺のキャラクターで楽しかった
「藤娘」 「鬼の念仏」 は 代表的な題材である
風俗美人画の画題で1番多いのが藤を持ち見返る娘
もう一つ 恐ろしい鬼が 念仏を唱え お布施を乞うて歩く姿
鬼の姿は慈悲の無い姿 僧の身なりは 形だけの善行の例えとして
偽善をなす人を風刺している
その他に 「鬼鼠柊」は 柊を加えた鼠が鬼を追いかけている図 鬼は寺の丸橋を登っておびえて鼠を見下ろしている 大きな鬼が小さな鼠を怖がっているが滑稽 鼠は台所に出没するところから 大黒天の使いともされている 柊は魔除け効果がある 節分に柊と『やいかがし』と言って焼いた鰯をつるす風習もあり この図では 鼠は鰯の頭を刺した柊を銜えているものと見られている これは「魔除け」や「厄払い」の意味
「瓢箪鯰」猿が大きな瓢箪で鯰を押さえ込もうとしている図(禅の公案)
引っ掛けるところの無い瓢箪でぬるぬるしている鯰を押さえ込むこれいかに・・・難題を問う 人間の変わりに猿が難題に挑む 思慮の足りない行動、要領の悪さを猿知恵に例えて風刺
「外法の梯子剃り」外法とは 七福神の福緑寿の異名 福徳 財運 長寿の神 寿老人と同じ 外法の頭を長く描いて誇張しこの頭に大黒が梯子をかけて髪を剃っている 長寿を保ち 願いごとが叶うという護符
「猫と鼠」ねずみが大きな杯から酒を飲み猫が唐辛子を箸で摘んで鼠に薦めている図 しこたま酒を飲まして捕らえて食べようという魂胆 酒に飲まれて我を忘れるのを戒める意味