夏風からの手紙
2011年8月4日
炎天下、入道雲 (入道とは仏門の入ることで坊主頭のような雲) のほうから、生あたたかい風が、昼寝覚めのように急に少し小走りにやって来る。 お庭にさやさやと流れる水とあいまって、涼しいとは言えないが、ほっとさせてくれるそよ風。 庭の忘れ水は、気づかれないようにポトポト落ちて流れている。悲しいことばかりの世の中で素敵な笑顔の人にばったり会ったような、そんな心のよりどころとなった。何気無く存在する忘れ水。
夕刻、蝉時雨の響きを連れて来てくれる風の便りを、庭を見ながら待っている私。
夕刻の風に「あ・り・が・と・う」と言いたくなる。
夕食の仕度をしながら、星を待つ。「1番ぼ~し~み~つけた」
星の合図と共に、庭の灯篭に灯りをともす。
薄明かりと共に、星も輝き、家中のひそやかなともし火で、そこここが綺麗に見えるような気がする。
星に感謝・・・真夏の夜の素敵なお手紙
拝啓
この世の中、色々災害もありますが、生き抜くことが大切です。 何があっても負けない心。助け合う心。 自然は、牙をむくときもありますが、人を癒すこともできるんですよ。 科学の力に頼らず、自然をもっと崇拝してください。 自然の中に人は生きているんだから・・・ 共に頑張ろう・・・敬具 夏風より