本門法華宗の大本山で、山号は柳の字を二つに分けて卯木山(うぼくさん)、本尊は十界曼荼羅です。
日蓮上人より帝都弘通の命を受けた日像上人が、永仁2年(1294)に 造酒屋の中興氏(柳屋仲興入道妙蓮法尼)の帰依を受けて、柳屋邸を寺に改め下京区五条西洞院に開創 「妙法蓮華寺」また屋号にちなんで「柳寺」ともいいました。
一時衰退しましたが、応永年間(1394~1428)に日慶が再興大宮通四条下るに伽藍を移築造営し、妙蓮寺と改めました。
永享年間(1440頃)に堀川四条に移転、宝徳元年(1449)伏見宮家係りの深い日応僧正を迎えてから、皇族や要人の参詣が多くなったり、日忠上人が学室道輪寺を創立し、本化教学の道場を開いたりして隆昌を極めました。
天文五年(1536)比叡山の山法師や他宗の僧等に襲撃され荒廃し、堺の法華寺に一旦退きます。
天文十一年帰洛の勅許を得、大宮西小路に復興、天正15年(1587)豊臣秀吉の聚楽第造営のとき、現在地に移転。
天明の大火(1788)の難を逃れた「宝蔵鐘楼」を除く現在の建物は、その後再建されました。
玄関・奥書院の襖絵は長谷川等伯一派の作といわれる濃彩の金碧画で、庭内の石は臥牛石と言われ、秀吉が寄進したものと伝えられています。
寺宝には「本阿弥光悦」の筆になる日蓮の立正安国論写本(重文)など名墨・名画があり、墓地には画家の幸野楳嶺(こうのばいれい)のお墓や、赤穂義士の遺髪を納めたお墓があります。
境内には、十月ごろから翌年の四月頃まで花をつける御会式桜(おえしきざくら)や、冬から春にかけては有名な妙蓮寺椿が咲き、5月はつつじ、8月~10月は芙蓉や酔芙蓉が境内を彩ります。
住所
京都市上京区寺ノ内通堀川西入
拝観:境内自由、方丈・庭500円、収蔵庫+300円
時間:10時~16時
休日:毎週水曜日、年末年始
電話番号
075-451-3527