2021年2月
2021年2月 5日 12:34
鬼は内、福も内
2月2日は節分
皆様は、節分の日の行事をなさったでしょうか。
まずは柊鰯という慣習がございます。
イワシを焼き、その煙で家の中の邪気を払い、
その焼いたイワシの頭に、難を転ずることに紐づけられる”なんてん科”のヒイラギをさして、入口につるしておくという日本伝統の風習です。
節分の日には、この不気味なおまじないが家々の入り口にみられます。
次に豆まき。
豆を恵方に向けた歳徳神の神棚にお供えし、その豆を撒くことで邪気を払います。
そして福を取り込む豆を数え年の数だけ半紙にくるんで体をさすり、健康を祈り、氏神様に届けます。
豆まきの際には「鬼は外、福は内」と声に出しながらまくことが一般的であるように思われます。
しかし京都の一部では「鬼は内、福も内」という風習もあるようです。
現在想像するような鬼とは違い、昔話に登場するような鬼たちはどこか親しみのあるユーモラスな性格を持っていました。
鬼の目にも涙、鬼が笑う、鬼の霍乱、心を鬼にする、こんな言葉が鬼の心を表しているような気がしますね。
それが故に「鬼は内、福も内」という言葉が生まれました。
もしかすると現在親しまれている「鬼は外」は、敬遠しているものをよく見えるところに追いやり、解放して、それが福になって帰ってくるように祈る言葉であるのかもしれませんね。
↓富田屋玄関入り口につるされている柊鰯
2021年2月 3日 16:22
町家ライトアップ 西陣冨田屋
テーマ 灯をとおしてぬくもりのある空間に
コンセプト 和の建築、坪庭に調和したクリーンな灯り
灯の基本的な考え方:・木々からこもれさす光や和紙などの素材を生かした優しくて暖かいかい灯を演出・LEDなど省電力品を低重力で灯す・防水性の素材で坪庭との調和を考えた幻想的な世界を作り出す・木々につける電気コードは、発熱のない灯具を使用して電気コードが目立たないように設置して絵のような庭に作る ・ 灯の色彩は、温かみのある電球色を使用庭を演出する
京都の町家は、暮らしの中に環境に配慮したしつらえがたくさんある。
自然との調和が、四季を彩り、暮らしている中、環境に配慮した灯は、夜を楽しく豊かにする。
2021年2月 2日 12:48
京都は持続可能な町「SDGs」
古都の京町家は、自然で環境に優しい
連綿と続く古都の歴史を見ると、人々は日々の生活の中で、自然と調和、共存して暮らしてきました。
その暮らしの中で自然を生かした四季折々のしつらえは、古都京都の文化の強調です。
日本の生活に必要なものは、自然をうまく活用して得てきました。それはエコそのものです。そうした先人の知恵は、現代に通ずるもので、地球温暖化の観点から、もう一度、伝統的な暮らしを見直す必要性があります。
又、昔新しい昔新しい時代の幕開けを琵琶湖の水を利用して再生可能エネルギーである水力発電で近代化を図りました。
伝統に新しい技術を入れて、古都京都は発展してきたのです。環境に配慮した持続可能な開発が求められる「SDGs」を推し進める上で、古都京都の何千年も築き上げてきた人と自然をベースに最新のテクノロジー使っての暮らしは、町作りをしなけれがならない。
町家の作りは、風を誘い流れるように、奥へ奥へと作られており、夏は、簾にあじろよしず障子、氷柱で涼を取り、冬は、炭火や火鉢で、暖をとる。
五感で温かさ涼しさを感じられるしつらえは、自然と持続可能な暮らしでした。ここにSDGsのヒントがたくさんあるのではないでしょうか?