2013年6月
2013年6月 9日 15:37
躾 (しつけ)
「躾」 しつけとは、身を美しく と書きますね。
しつけ厳しく、母から子に教えられたしぐさや気配りやマナー・・・・・・
生まれたままの体に素敵なしぐさが身についていくと素晴らしく美しく輝く自分が出来上がります。
人それぞれ趣味や特技など違えども、習慣となった無意識の身のこなしは、「育ちが解る」などと言われて、人の美醜の決め手となってきます。
仕立てあがったばっかりの着物には、しつけ糸がかかっています。
裏と表が添うように、そっと押えて美しい装いを待っています。
着物に袖を通す時、すーっと引き抜いて、まとう時の気持ちは、身が引き締まります。
壊れてしまいそうなやわい糸で、絹をおさせていくのですが、それがないと、美しい着物になりません。
しつけ糸があってこそ、着物姿が美しい。
可憐な姿は、少しの抑える力によって生まれます。
現代っ子と呼ばれる自由気ままな行動も、時には無邪気でおちゃめでかわいいですね。
でも、時によっては、美しい身のこなしができる乙女の魅力を出してくれるような、素敵な女性になってほしい。
2013年6月 4日 15:23
夏のしつらえ
衣替えの季節です
6月1日から 白いセーラー服に身を包みかわいい高校生が笑いながら登校する姿は爽やかで夏を感じる。
町家も「建具替え」をして、涼しげに変身します。
蔵から、網代によしず障子 簾(すだれ)を出してしつらえたお部屋は、まるで映画にでも出てきそうな、涼を感じる昔のしつらえ・・・
爽やかな風を感じて、簾がゆらゆらと、これから暑い夏に備えて町家もまるで恋を待っているように風を呼んでいます。
6月は、水無月と言われていますが、別名 風待月・夏越月・涼暮月・鳴神月・松風月・・・・・・・・・
さまざまな名前で呼ばれるこの月は、夏を迎える様々な仕度に明け暮れる。
昔は、暑い夏に病にかかる人、体が弱る人、たくさんおられたんでしょうね。 心の準備と思いやりと五感で涼を感じるよう、様々な工夫がなされていました。 先人の知恵の素晴らしいこと。 クーラーが無くても生きていける。
自然の恵みをすべて取り込むために頭を絞ったんでしょう。 建具替えで夏も待ちどうしいほどの美しさ・・・
つくばいの水も 日差しのきつい日は冷たく感じます・・・