2010年10月
2010年10月31日 15:11
霧月(11月)
11月は、旧暦ならば、12月も過ぎ、霧が降るころで「霧月」と呼ばれています。
「霧降月」の省略。霧を降らす女神が、朝早く霧の花を咲かせて、日がのぼり暖かくなってくるまで、人々を楽しませてくれます。その霧の花の結晶から「三つの花」と呼んでいたとか・・・
ロマンティックの霧の花、窓からのぞくと息で消えれしまいそうで、そっと優しく、壊れそうな花を眺める。
聖女の贈り物なのでしょうか?
11月の異称は、「神楽月」「雪待月」「風寒」「神帰月」など
10月に出雲に出かけた神さんたちは、縁結びの相談も終わって帰ってこられた。これから来る寒さに耐えるべく準備でもあるんでしょうね。旧暦想像した季節の移り変わりですね。12ヶ月楽しめる日本が生んだ言葉の美しさですね。
2010年10月12日 15:16
神無月
10月、各地の神様は、出雲大社に出向き、縁結びのご相談をされる月。各地に神様がいなくなることから「神無月」と呼ばれるようになった。出雲では「神在月」と呼ばれているようです。運命の人を決める会議を神様達がしておられるなんてメルヘンですね。赤い糸でも手繰って行かれるのでしょうか?目に浮かぶようです。
陰陽道で、ちょうど10月で陰が終わり、陽の月となる。大気も澄んで太陽も明るく輝き、秋の美しい空が現われる10月。別名「陽月」とも呼ばれる。10月の誕生色は、野に咲く「紫苑」の明るい紫。かよわそうに咲く紫苑は、台風にもめげず、どんなに強い風が吹き荒れても、いち早く立ち上がり小さい花を咲かせる。別名「鬼の醜草」なんだか怖いようですが、「醜」は、強いと言う意味です。鬼も感動した中国の故事からきています。
いい季節・・・想紫苑(おもわれしおん)のように何があっても強く頑張って生き抜く、何処にでもある小さな花でいたいものです。
2010年10月 8日 15:00
破天荒(はてんこう)
破天荒の意味は、日本では、豪快で大胆なことのように伝えられている。
しかし、中国では、天荒を破る。という故事成語。今まで人のなしえなかったことを始めて行ったことを言う言葉。「科挙」という難しい官吏登用試験に中々合格者が出ず、天荒の地と嘆いていたところ、劉蛻と言う人が、「天荒を破り」合格した。低迷を破ったヒーロー。誰も出来なかったことを成し遂げる快挙のことを「破天荒」と言うのです。前人未到の境地を切り開くこと。日本に伝わるような常識破りの意味ではない。どうしてこんな風に伝わったのか不思議!ニュアンスが違います。誰でもが、うまくいかないとき、すべてが逆の方向に思ったようにならないとき、落ち込みますよね。でもそんなときこそ、ヒーローになれるチャンスかもしれません。頑張る、視点を変える、考え方を変える。「破天荒」に振舞ってピンチを脱却しましょう。少しやんちゃな考え方が成功に向かう秘訣かもしれません。
2010年10月 7日 15:53
マイナスからわかるプラス
人には、108の煩悩があると言われる。除夜の鐘を撞いて煩悩や慢心、業から逃れ新年を迎える。
いやなマイナス面があるから、それに勝とうとプラスを見つけ出す。煩悩があるから菩提心がある。悪があるから善がある、病気にかかると健康のありがたさがわかる、苦しみがあるから楽しいく笑える。地獄があるから極楽に行きたくなる。業や慢心は、自分を鍛えてくれるためにあるのかも・・・心の救いを求めるならば、良い時は業を感じて生きること。見る視点を変えて、どのように考えたらいいか、どのように眺め感じ受け止めるか。プラスに転じることは難しい、でもこれが、人の値打ちある生き方です。生きてる意味を考えて、自分の考えと違う流れのあるでしょう。逆らわず流されて、心穏やかにおごらず「実れば実るほど頭を垂れる稲穂かな」そんなことを感じる収穫の秋になってきました。実る秋に物思う。
2010年10月 7日 13:37
鶺鴒(せきれい)
鶺鴒は、水辺で見られるすずめより大きく、尾が長く上下に振る習性から、「石たたき」・「庭たたき」と呼ばれる鳥です。又、日本書紀によると、いさなみ・いさなぎのお二人の神様が、どうしたら子供が出来るのかわからなかったとき、つがいの鶺鴒が飛んできて交尾を始めた・・・そのおかげでお二人は結ばれて、めでたしめでたしとなったことから、「恋教え鳥」「とつぎ教え鳥」などの別名を持つ。鶺鴒は、つがいになれば、相手を変えず、たいそう仲が良く、ほほえましい鳥です。婚礼の時供える床飾りのひとつとなって、神話が今に受け継がれています。鶺鴒のつがいが床に飾られた姿は、伝統と歴史、そして、神様が国作りをされていたころが目に浮かぶような、私も神様と暮らしていたようなそんな気にさせてくれる暖かいほほえましい幸せを感じざるを得ません。
胴体が赤い鶺鴒を赤蜻蛉(あかとんぼ)と言います。そして、昔トンボのことを秋津と呼びました。秋の代表だと言うことでしょう。日本のことを「秋津洲(あきつしま)」と呼んだのは、桓武天皇が国を見渡し「鶺鴒が交尾をしている姿に似ている」と言われたことが由来だとか・・・
「恋教え鳥」なんて素敵な呼び方でしょう。いつまでもときめく恋をしてくださいね。